名誉と危機 2012 12 20

2012年12月20日の産経ニュース電子版には、このようなニュースがあります。

アメリカ議会が特別声明、「尖閣は日本の施政権下にある」

 ジム・ウェッブ上院議員は19日、
アメリカによる尖閣諸島の防衛義務を明記した、
2013会計年度の国防権限法案が、
上下両院で合意に達したことを受け、特別声明を発表した。
 声明は、尖閣条項について、
「日本の施政権を脅かす、いかなる試みにも、
アメリカが毅然として対抗する姿勢を示したものだ」と表明。
(以上、引用)
 これは、日本にとっては、大変、名誉なことですが、
もしかすると、危機かもしれません。
 その理由は、なぜか。
私が、中国の軍事指導者ならば、こう考えます。
 もし、尖閣諸島付近の公海に、日米の艦隊がいたら、
アメリカだけを狙うでしょう。
 もちろん、アメリカとの全面戦争にならないように、
偶発的な事故を装って、数名の死傷者で終わるようにするでしょう。
 これが、どのような結果を招くか。
アメリカの世論は、激高するかもしれません。
 日本には全く死傷者が出ていないのに、
なぜ、アメリカ人だけ犠牲者が出たのかと。
これは、日米同盟が崩壊する原因となるでしょう。
 中国政府は、この事件については、「遺憾の意」を表明し、
「国家を愛する軍の一部が、党中央の意向を無視して、
血気に逸って、勝手に企てた個人的な行動であり、反乱だった。
厳正に処分する」と発表するでしょう。
 しかし、中国の一般大衆は、「愛国無罪」と主張し、
反乱を企てた軍人を英雄として扱うでしょう。
 中国の軍人は、こう正当化するかもしれません。
「これは、日本を解放する運動である。
日本は、いまだに外国軍による占領が続いている」
 中国が、軍事力に自信を持った時、
反日運動は、反米運動に変わるでしょう。
 もちろん、米軍は、高度な防御体制を持っていますので、
このような事態は考えられないと思いますが、
戦場では、常に、不測の事態が起きるものです。
同時に、大規模なサイバー攻撃が起きていたら・・・・・。
 やはり、基本は、まず自衛隊が、自分の領土を守り、
後から、米軍が駆けつけるという形にすべきです。

人民解放軍 2010 10 24

書名 2013年、中国で軍事クーデターが起こる
著者 楊 中美  ビジネス社

 まずは、引用から始めましょう(以下、引用)。
ある人民解放軍の中将は、次のように主張している。
「(中国で)拝金主義が横行している。
金(マネー)の力しか信じない民族は愚昧で、立ち遅れた民族だ。
・・・・・政治体制の改革を、早急に断行すべきだ。
これから10年、中国に大きな変化があると信じている。
現在のカリスマ政治は民主的政治へと変わっていくであろう。
・・・・・民主制度に基づいて指導者を選出できなければ、
この国は崩壊の淵から引き返せない」
「中国人民解放軍は進歩的、革新的な武装勢力である。
必要なときには祖国のために勇敢に戦う決意がある」
 ある人民解放軍の総政治部の現役少将は、もっと直接的な発言をしている。
「中国でキルギスのような動乱が起きれば、軍は民衆の側に立つ」
(中略)
 中国の貧富の格差は凄まじい。
二極分化の程度を表すジニ係数は、諸説あるものの、
中国社会科学院の発表で、0.458〜0.5に上昇している。
0.5とは、警戒が必要な危険水域とされる数値である。
 拡大する一方の貧富の格差に、
十数億人の労働者、農民は憤り、
改革派の軍人も、
シビリアンコントロールの則を踏み越える覚悟を固めているのが実情なのである。
(以上、引用)
 驚きましたか。
きっと驚いたでしょう。
 日本人が、こういう反応になってしまうのは、
日本のメディアが、「情報はつかんでいるが、いつも自粛報道をしているから」です。
 よく言えば、日本のメディアは、上品な報道を心がけている。
しかし、悪く言えば、中国の報道機関に近いものがあるというところでしょうか。
 しかし、報道というものは、ありのままを伝えるべきです。
価値判断は、読者や視聴者に任せるべきです。
 日本企業が、そして日本人旅行者が、大量に中国に進出している今、
情報不足は、非常に困るのです。
 その他に、目次から、いくつか取り上げましょう。
「習近平は、特権階級に手出しできない」
「富豪の実態は、太子党」
「共産党の高官自身も、相当な資産家」
「地方政府は、習近平の足元を揺るがす」
「住宅難の元凶は、地方政府の不動産ビジネス」
「地下労組」
「農民による太平天国前夜」
「退役軍人の造反を警戒せよ」





















































































スマートフォンのトップページへ